2025年7月4日金曜日放送回の書き起こし➕ふかぼり記事です

時計は夕方5時を回りました。毎月最初の金曜日だけ集まる部活、コダイのブカツの時間です。
2025年7月4日金曜日、第三回目の放送は、ひとりぼっちの部活です。
九州各地の遺跡や出土品など、気になるモノや人を発掘、調査、研究、報告していく大人のブカツラジオ!ラジオを聞いたご感想、質問など、X(旧Twitter)でハッシュタグ「コダイのブカツラジオ」をつけて投稿してください。部室でワイワイたのしく過ごしましょう!
九州の古代を発掘!古代 をみんなで楽しむ古代フェス、岩戸山古墳界隈を盛り上げるセキジンレコーズの提供で、福岡市中央区大名 コミュニティラジオ天神をキーステーションにお送りします。

1回目は顧問が1人。
2回目は顧問が2人。
もう一回放送したら、顧問が3人…
ではなく、1人でまったり落ち着いた回をお送りしたいと思います。
今日の一曲目は「いせきんぐに行こう」
youtubeやwebで情報を見つけることができないのですが、
ムナカタ古代フェスを開催している遺跡公園「いせきんぐ宗像」の開園時に作成されたオリジナル曲です。
2022年のムナカタ古代フェス内イベント「スナック弥生」で、コダイバンドとして披露したのが懐かしいです。
ここはムナカタの国の跡、たーぐーまーいーしはーたけ♪卑弥呼より古い じ・だ・い♪
4年前、いせきんぐ宗像を取材中にばったり出会った作詞担当の平松さん。なんと、絵本の文章も手掛けていらっしゃいます。

ひしゃくの形をした北斗七星が水をくんでいるように見える「北斗の水くみ」を題材にした絵本です。
北緯33度から34度に位置し、北に水平線があるという限られた場所で見られる光景。
その条件を満たすのは世界中で北部九州の一部(宗像市と岡垣町)だけなのだそうです。
時期も9月~11月と限られています。下記のポイントで見られます。行かなくちゃ。
【宗像市】北斗の水くみ海浜公園
【岡垣町】岡垣町波津(はつ)海岸

古代フェスの作り方〜ムナカタ古代フェス編〜
質問を多くいただく「古代フェスのつくりかた」について、少しお話ししたいと思います。
1つめ 一緒に「たのしい!」を共有できる文化財担当の方がいること
宗像市の文化財に関わる方々たちときたら、とてもとても魅力的なのです。一番最初に古代フェスをしよう!と動いてくださった豊崎さんを始め、全方向全力対応&ニコニコキラキラの西依さん。イベント回数を重ねるごとに、古代フェス担当ではない文化財担当の方々も現れてスクラム組んで作り上げている感じなのです。第一回の古代トーク伝説回に登場してくださった白木さんは、みんなの灯台!!!
さらに、いせきんぐ宗像という場所を守り育てる地域のみなさんのご協力がとても大きいのです。初年度は特に、顔と名前を覚えていただけるようにせっせと通いました。
2つめ 地域の文化財をとことん調べる!みんなで「たのしい」を共有できる文化財を探す
海の道むなかた館に通い、発掘調査資料や画像を調べて、これだ!と、見つけたのは…


人物埴輪(久原II-3号墳)とジョッキ形土器(久原瀧ヶ下遺跡)です!!
宗像ユリックスという複合施設の施設内に残っている古墳群の中の一基から見つかった人物埴輪。長い長いみずらが特徴的で、みずら太郎という名前で呼ぶことにしました。
こちらのみずら太郎さん、Xで脂屋さんからご指摘があった通り、呼び名が変わっていきます。
地域猫を「みーこ」「ちび」「マリー」など、複数の名前で呼ぶことがありますよね。
愛着を持つ人が増えた結果、呼び名が増えたり変わったりする現象なのではないでしょうか。
作家さんや来場される方に愛されて、現在はみずら太郎、パン太郎(パンになった時)、みずらくん、ムナオ、宗像ムナオという名前を確認しております。
ジョッキ形土器は久原瀧ヶ下遺跡から。現在のメイトム宗像の敷地内だと聞いています。
遺跡公園で開催されるイベントで、ジョッキ形土器を使ってカンパイ!をする様子、わくわくしませんか?
「それでいきましょう!」即答した豊崎さんの声が忘れられません。その時、ムナカタ古代フェスの成功は決まったな、と思うのです。

来年も開催できるように頑張ります!
みんなでジョッキ形土器でカンパイしましょう!
コダイの部活動報告(那珂川市 文化財展示室)

福岡県那珂川市に完成した、考古ファン待望の文化財展示施設に行ってきました!
那珂川市中央公民館の2階にあがると「文化財展示室」の看板がお出迎えしてくれます。
開館時間が平日9:00−17:00 なので、平日お仕事の方にとってはハードルが高いです。
ぜひ私のようにお休みを取って行くべしです。入場無料!
入場者のカウントは、自分で押すシステムです。お忘れなく!

コンパクトな展示室の中に、那珂川市の歴史がぎゅうぎゅうに詰まっていました。
「旧石器時代・縄文」「弥生時代」「古墳時代」「古代・中世」「近世・近現代 」と、5つの展示ケース に分かれています。






あまりにも小さな貝輪に釘付け。こんなに小さい貝輪、ぜったい腕に入らない。
それもそのはず、持ち主は3歳くらいの子供だそうです。解説パネルに出土状況の写真が載っていました。貝輪の真ん中に細くて小さな腕の骨…
貝の名前は、アツソデ貝という見慣れない名前でした。
貝輪界隈で有名なゴホウラ貝、子供のサイズに合わせて、貝の成長度合いを見極めるのは難しいらしいです。
一気に大きくなってしまうと教えてくれたのは、那珂川市文化財担当の岩滿さん。
ゴホウラ貝と似た形のアツソデ貝を、子供の貝輪を作るためにわざわざ調達するんですね。
あらためて出土状況を見て、ぐっと切ない気持ちになるのでした。

古墳時代のケースには、
シンデレラフィットした円筒埴輪が!
ここで、九州国立博物館の展示画像を。
大型円筒埴輪は、熊本の中ノ城古墳のもの。対比として置かれた貝徳寺古墳の小型円筒埴輪がちんまりとしていて、とてもかわいいです。もちろん、那珂川市でも小型円筒埴輪を所蔵していて、そのうちの1つが展示ケースにぴったりサイズだったそうです。

皮袋を、さらに土器で表現する謎の「皮袋形提瓶(ていへい)」も揃っています。
まるい形の皮袋形提瓶、はじめて見たような気がします。横からのアングルも…良い!!!
また行きます。展示担当された山田さんにも話を聞いてみたいです。
たくさんの方と感想をシェアしたいので、土日も開館される日がくることを祈りましょう。
九州の考古ニュース
福岡県那珂川市 安徳大塚古墳環境整備ボランティア募集
いわゆる、古墳トリマーですね。那珂川市外の方も大歓迎とのことです。

「なぞナゾkasuya」野帳を手に謎解き挑戦
7月17日から8月31日まで、福岡県糟屋郡粕屋町 歴史資料館で開催されます。

九州国立博物館 九州の国宝きゅーはくのたから
7月5日から8月31日まで開催
はにわ大集合や、銅剣の鋳型の出会いなど、展示内容が熱いです。
さらにグッズも充実していました。おおきな鬼瓦のクッション、欲しいけれど置くところに悩みます。

6/10から発売開始された「馬埴輪ボールチェーンマスコット」
九州国立博物館20周年記念グッズのこちら、担当学芸員監修と銘打たれていますが、担当学芸員とは???
そう、あの人です(詳しくはラジオ追っかけ再生で)

海の道むなかた館 企画展「宗像武人の装い」
古墳時代に存在したムナカタ武人たちの装いをテーマにした展示。
気になる大和王権とのつながりを感じさせる展示もあるようです。

そろそろ終わりの時間が近づいてきました。
放送終了後、Xでハッシュタグ「コダイのブカツラジオ」をつけて 放送後の裏話を投稿していきます。みなさんのおたよりも待っています!
それでは、部室の部屋を締めます。
アーカイブ_コダイのブカツラジオ#003(2025/07/04)
お寄せいただいたおたより、たくさん紹介しました\(^o^)/
ぜひ、追っかけ再生で確認してくださいね!
石野墳丘(テクノと古墳好き)
宮野靫絵/福岡県
chiba.kofun
ていへい
かうひい堂
マッスル円面硯 /福岡県